オリジナル小説

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キロとアーシェの会話スキット



アーシェ「キロって自分に浸ってるというか、酔っているところがあるわね」
キロ「ぶっ・・・」

使い魔「あー俺の寿命もあと1年かぁみたいに黄昏れていますよねぇ」
キロ「本当に1年だからー」




キロ「そもそも、俺の寿命がこんなことになったのは・・・」
キロは言葉を止めた。

アーシェ「・・・・」
キロ「・・・・」



キロ「別に・・・」


アーシェ「もっと私のせいにすればいい、私のせいなんだから」
キロ「そういうのは、やめろ、誰かのせいにしたって仕方ないんだし」



アーシェ「じゃあ、何かして欲しいことってある?」




キロ「・・・ない、別に」
使い魔「キロさんは無欲を気取ってますから」
キロ「気取ってるゆーな」



・・・・・・


キロが自分の願いを言うまで3日かかった。



キロ「じゃあ・・・恥ずかしいけど・・・」
アーシェ(・・・恥ずかしい?!・・・)





キロ「俺を褒めろ」
アーシェ「?」



キロ「褒めて欲しいんだ・・・かっこいいとか、強いとか・・・人生で褒められたことあんまりなくて、だからいつも・・・」
アーシェは悲しいやら可笑しいやら複雑な気持ちになった。

アーシェはなんていつも城に行くたびに凱旋とか言われて賞賛されていた。だからキロの気持ちがよくわからなかった。


アーシェ「そんな些細なことでいいの?」
キロ「いい」



あまりの真顔に使い魔とアーシェはキロから少し距離をおいた。
使い魔「キロさん、かっこいい(棒読み)」
アーシェ「キロは強いわ(素の顔)」



真面目にやる気ない気がする・・・



キロはますます馬鹿にされたきがしてしょげてしまうのだった。

もし私に勇気があれば・・・
「キロはかっこいいし、すごく強い、私を救ってくれた王子様」
なんてセリフが吐けたんだろうか・・・


アーシェはじーっとキロを見つめた。
キロ「何か言いたそうだな」
アーシェ「・・・・なんでもないわ」