新キロと13匹の悪魔
かつてカルデラはインバース王国に遠征したことがあった。
インバース王国はカルデラ以上に貴族、権力がものをいう世界であった。
平民や農民の間で密かに秘密裏に信仰されたいた宗教
悪魔信仰・・・
信仰だけであれば国の脅威になるはずもない。
その中で本当に悪魔の力を持つものが現れた。
彼は人々に悪魔の力を与える力を持っていた。
勢力はたちまち膨れ上がり、国の内政を脅かしかねない危険性が出てきた。
インバース王国はカルデラ王国に救援を要請し、事態は沈静化するのだった。
しかし、この国の深いところには悪魔の力が深く深く根を張っている。
この国は悪魔の力で成り立っている・・・
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ここは首都から離れた辺境の土地、
ここに最近妙な力を使う盗賊団が跋扈しているとの噂が流れていた。
キロ「妙な力って事は、また悪魔の可能性が高いってことで」
とはいえこの広い平地で隠れている集団を探すのは一苦労であった。
キロ「たしか、この先に小さな集落があるって話だから、そこで聞き込みでもしようか。」
キロ「・・・ってあれ?」
使い魔「ご主人なら先ほどからいませんが・・・」
キロ「なら待つか、はぐれるとまずいし」
使い魔「問題ありません、キロさんの心臓に溜め込んだ魔力の塊は遠くからでも禍々しいオーラを放っていますから、数キロ先でも居場所がわかります。」
キロ「俺、そんななの?」
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アーシェは高速で移動する。
懐かしい場所だ。全然変わっていない。昔は盗賊多かったもんなぁ、しょっちゅう駆り出されて討伐したっけ?そうそう、あの辺りなんか潜伏しやすそうな森ね。・・・
無論、キロと一緒に探しても良い。むしろそうしたい、あわわ
でも、多人数相手だと守りきれない可能性もあるし
いやいや、キロが頼りないっていうのではなくて
そう、盗賊ごとき、キロの手を煩わせる必要がないということ
アーシェ(新しい、足跡、結構な人数・・・・あっちの方角は集落がある方)
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夜、集落から少し離れた場所で
常人の2倍の背丈を持ち、甲冑に身を包んだ大男。
大きな斧を担いでいる。
フードの男「ここで待っていれば、奴らは来る。」
大男「ああ」
フードの男「いいか、今回の目的は、そいつを仲間に引き入れることだ。」
大男「ああ、わかっている。だが、そいつはお前の招集に耳を貸さなかったんだろ?」
フードの男「ああ、完全に自分の力に溺れている。まあ、珍しいことじゃないがな、種まきから手をかけて収穫で手を焼くとは嘆かわしい。」
大男「そいつが、もう一度断ったら?」
フードの男「言うまでもない、反乱分子は始末するのみだ。」
大男「・・・了解」
フードの男「そういえば、こちらに向かってきている影がひとつ」
大男「例の白い剣の男か?」
フードの男「いや、女だ。銀髪の娘、・・・神剣アーシェ卿その人だ。」
大男「はあ?いつの時代の話をしているんだ。」
フードの男「信じようと信じまいと・・・それが事実だ。つまり、そいつは100年前、悪魔軍を壊滅させた女ということになる。」
大男「そんなカビの生えた伝説まだ信じてんのか?・・・・まあそいつを倒せば、俺が最強って話。」
フードの男「悪魔の力を持つお前の敵じゃないさ」
フードの男「頼んだぜ」
フードの男はその場から消え去った。