ウツロ ケーリーちゃんはいつも怖い
ケーリー=エクセルはウツロの所属する魔法協会北支部の経理担当である。
目つきの鋭い小柄な娘ながら、北支部職員全員の費用を管理する鬼の金庫番である。
日々、支部長と職員は外出していることが多いので
支部の事務所はもっぱら彼女の趣味の可愛らしい小物が置かれ、彼女の部屋のような状態になっている。顔に似合わずなんて言ったら殺されそうだが・・・
費用に関して適当でチャランポランなウツロと反りが悪く。
ウツロに対して辛辣に接することが多い。
彼女は年下とはいえ先輩なので逆らえない・・・
事例その1
【机に物を置かれている】
ケーリー「ああ、すいません。荷物を置く場所がなくて・・・まあ、いいですよね、いつも居ないですし・・・」
ウツロ「・・・くっ」
事例その2
【間違った処理をしたら辛辣】
その場にいるのに、魔法の書(メール)で連絡してくる・・・その場にいるのに
ケーリ―:ここの処理を間違えています。早急に処理をお願いします。希望納期〜まで
ウツロ(・・・塩対応すぎるよ・・・)
事例その3
【あいさつの顔が笑っていない】
ケーリ―「おはようございます・・・」
ウツロ(怖っ)
しかも・・・イケメンの同僚の前では・・・とてもにこやか・・・
ウツロ(差別、差別)
飲み屋で、
ウツロ「・・・これはもうパワハラだ・・・」
同僚「まあまあ、経理処理があいまいなウツロも悪いって・・・」
同僚「・・・彼女あんな態度とるけど、ちゃんとお前のことも認めてる部分もあるよ?ほら、この間の巨大スライムの件なんかは『子供を真っ先に助けた行動が悪いとは思えない』ってお前の味方してたし・・・」
ウツロ「おお・・・そうなのか」
同僚(まあ、オオカミ森の件は『費用をちょろまかした奴を絶対に許さない』って言ってたけど・・・言わないでおこう)
そんな彼女だが・・・
任務に行く前は必ず
「気を付けて行ってきてください」
と言葉をかけてくれる。事務的だけど、事務的だけど
きっと、
命をかけて任務へ行く俺たちへの最低限の礼儀だと思っているのだろう・・・
だったら、
もう少し優しくしてくれてもいいのではないだろうか とウツロはため息をつく。
鋭い目つき
ケーリーちゃん眼怖っ
ちっ
舌打ちが露骨・・・
それ私が金勘定しか脳がないって言ってます?
言ってない、言ってないよ?
髪を切った
男なんて全員死ねばいいのに・・・
定職に就いてるよ