鰐兵士と索敵陣形


鰐兵士と索敵陣形




風船ミラ・・・




地面を歩くウツロと・・・その数十m上を浮遊するミラ・・・
ミラのブーツにはウツロの釣り糸が巻き付けられており、
風に逆らえない風船状態のミラを繋いでいる。



ウツロ「1時間で効果が切れるんじゃなかったのか?」
ミラ「今日は長いみたいです」


返事をするミラ・・・呑気だ。



ミラ「・・・はっ」
どうした?



ミラ「ウツロ先輩・・・下からパンツをのぞいては駄目ですよ」
ウツロ「・・・」



ミラ「・・・」
ウツロ「・・・」
なんとなく流れる・・・気まずい空気・・・



ミラ「でも・・・ウツロ先輩が『どうしても』と言うのなら・・・考えますけど」
『どうしてもパンツが見たい』なんて言うわけないだろうが・・・





$$$





今日の任務は・・・




兵士鰐アリゲイツソルジャー×1体か・・・














群れると厄介だが、単品ならなんとかいけるだろうか・・・



・・・その頃、鰐兵隊たちは徒党を組んで待ち伏せしていた。



『ふふふ・・・魔法協会の馬鹿どもは今頃、単体なら問題ないなどと考えていることだろう』
『ふふふ・・・実は我らが草むらの中、集団で待ち伏せしているなどとは思うまい』
『ふふふ・・・今回は我々の勝利は揺るがないだろう』


『兄弟ブラザー!!魔法協会の奴らが来たぜ!!』



なんだあれは・・・



ざわつく集団・・・

何と面妖な・・・鳥でもないのに宙に浮かんでいる・・・
『あれは魔法協会の索敵陣形ではありませんでしょうか?』



索敵陣形・・・だと?




どうする・・・どうする・・・



ミラ「ウツロ先輩!!・・・10時の方向に敵兵3体発見です!!」



『見つかったぞ!!兄弟ブラザー!!!』
『仕方ない、撤退、撤退だ!!』


血相欠いて逃げていく、鰐兵士達・・・


ミラ「ふふふ・・・ウツロ先輩に恐れをなして、逃げるようですねっ」
・・・いや、多分、ミラにビビったんじゃないか



そして、ターゲットを逃がしてしまい・・・
追いかけるのに苦労する。










いや、待て・・・仮に索敵陣形だとするならば・・・
下の人物と綿密に連絡を取り合うはずではないか?
下の男は・・・極力上を見ない様にしているようにしている・・・



つまりどういうことだ?



あれは人間でなく・・・守護天使召喚