休日と後輩のお尻

休日と後輩のお尻 その2





今日は休日




朝焼けのミストクラノスの街
朝靄の中を歩くミラ・・・
山を背にしたここからは街一面が見渡せる。




ミラ「本当に綺麗・・・まるで・・・この街が大空に浮かんでいるみたい」





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ウツロの下宿先
風格があると言えば聞こえがいいかもしれないが
つまりは、かなりのボロ屋である。


誰かが体をゆする・・・
微かに聞こえる、甘い声・・・


「ウツロ先輩、ウツロ先輩、起きて下さい」



寝ぼけまなこで確認する・・・ああ、ミラか



・・・



ウツロ「・・・今日は休日だぞ」

ミラ「ちゃんとわかっていますよ。。」
すこしむくれるミラ



ウツロ「じゃあなんでこんなところにいるんだよ」


恥ずかしそうにきょろきょろと辺りを見回しながらつぶやく。


ミラ「ぼっちの先輩のために一緒に過ごしてあげようと思いまして」
や め ろ



チラチラとミラを見る。
薄着のミラは体のラインが強調されて本当に目の毒だ。

俺が『聖人君子』で、なおかつ、女性に手を出すことについて『責任とか面倒とか考えるクズ』じゃないかったら今頃どうなっていたことか・・・




ウツロ「ミラ・・・男の部屋に来るってことは・・・だな」
ミラ「・・・意味はわかります」






ミラ「・・・」
ミラが
じっとこちらを見ている。



・・・



「・・・興がそがれた・・・朝飯食べに行くぞ」


『興がそがれた』って・・・
なんだそのセリフ
もう少しいい言葉はでてこなかったのか・・・


ウツロは身支度を整える。



ミラが恨めし気に耳元でつぶやく。




(さっきのは興が乗ってくるところじゃないですかね)




ウツロの身の毛が騒ぐ。
心臓がどくどく言っている。
動揺をなんとか隠す。



ミラ「?」




ウツロ「先行ってるぞ」
ミラ「ああ、ちょっと待ってくださいよ」


ミラはぱたぱたと小走りについてくるのだった。







ミラは夢を見る。
自分が泣いている夢








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