獣人ヴェンのフレムベル隊加入
犬は群れの上下関係を察知する・・・
獣人ヴェンは
ウツロが関節技をかけて生け捕りにした獣人盗賊団の下っ端である。
仲間のアジトを吐いてしまった彼は「獣人帝国に戻すくらいなら殺してくれ」と言い張っていた。
先月の幹部会にて・・・
アクアローナ「獣人・・・犬耳・・・もふもふ・・・良いです・・・良いです」
おほん・・・おほん・・・
アクアローナ「彼を雇いましょう」
!?
アクアローナ「真面目な話・・・今回の獣人盗賊団の討伐が長引いてしまったのは、私達魔法協会の獣人に対する知識不足があったことは否めませんし・・・」
反対する声もあったものの
水の七賢人アクアローナ様の鶴の一声で、獣人ヴェンを魔法協会で雇うことが決まった。
彼が魔眼のリグレットにひどく服従していたため、配属先はフレムベル隊に決まったらしい。
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ヴェン「リグレットの姉あねさん、お茶が入りましたッス」
リグ「はいはい・・・いつもありがとね・・・」
今日もリグレットのお世話をする獣人ヴェン・・・
アレク「『男の人を犬の様に従える』なんて・・・流石はリグレット先輩です」
リグ(・・言い方・・・アレクちゃん・・・言い方・・・気を付けて・・・)
ヴェン「アレクのお嬢!!おはようございます。お茶いかがっすか。」
アレク「じゃあ、もらいましょうか」
リグ「アレクちゃんにも すっかり懐いたねぇ・・・この間、火の魔法でヴェン君のしっぽを燃やしちゃってからだったかな」
アレク「わざとじゃないですよっ」
ヴェン「いいえ、アレクのお嬢は悪くないッス」
クラフト「なんで、こんな奴を、ウチが世話しなきゃならんのだ!!!」
ヴェン「お茶入りましたッス」
アレク「おー私に合わせて ちょっとぬるくしている とか気が利いてます。」
クラフト「無視すんなよー」
ヴェン「あれ・・・クラフト?先輩居たんですか・・・」
露骨・・・態度が露骨だろ・・・この野郎・・・
クラフト「このケモ耳野郎・・・本国に送還すっぞ」
ヴェン「ああん・・・それはクラフト先輩みたいな『下っ端』が決めることじゃないッス」
メンチを切りあう二人・・・
ああ・・・この間、クラフトが『何もないところですッ転んで』から・・・
ヴェン君の態度が・・・
リグレット>アレク>ヴェン>クラフト
になってしまっている・・・
どうしたものかねぇ・・・
・・
・・・
それにしてもこのお茶受けのお菓子おいしいな・・・
思考が逸脱していくリグレットだった。
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ウツロ本部にて
ヴェン「あ”−−−−関節技男!!!」
ウツロ「げ・・・なんでいるんだこいつ・・・」
獣人ヴェン君の呪印発動キーか・・・嫌な仕事だな・・・まったく・・・
ダサぇ・・・・
そんなのは・・・ダサいんだよ!!!