ゴブロウおじさんの念写館
裏世界アンダーグラウンドの・・・
ミラとの任務中
ミラのうっかりで、小さいゴブリンに逃げられる・・・
ミラ「どうしましょう、ウツロ先輩、どうしましょう。」
1匹程度ならば、大したお咎めもないが・・・
きっちり仕事をする大人として、少しだけカッコ悪いだろうか・・・
ミラ「こうなったら・・・昔撮影した念写を使って証拠をごまかすしか・・・」
ウツロ「待て、ミラ」
ミラ「・・・ウツロ先輩」
・・・やっぱり・・・そんなことしちゃいけませんよね
ウツロ「念写は『日時が自動記録される』らしいからバレるぞ・・・それで過去に痛い目を見たことがある・・・」
ミラ「・・・」
「そうだな・・・この辺りなら・・・」
ウツロはある場所を目指すことにした・・
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近くの森・・・
大きな大樹のうろの中、彼の住処があった。
ランプに火を灯して中に入る。
「よぉ・・・ウツロ・・・元気してたか・・・」
「お久しぶりです、ゴブロウおじさん」
小さな老いたゴブリンがそこに居た。
ミラはとても興奮している様だった。
「・・・ウツロ先輩の知っている・・・裏世界アンダーグラウンド・・・良いです」
・・・そんなカッコいいものでもないんだが
この『ゴブロウおじさん』は昔からこの森に棲んでいるゴブリンである。
ゴブリンを討伐し損ねた時、撮影し損ねた時に・・・差し替えの証拠念写を撮影させてもらっていた・・・証拠の偽造など悪いことだとわかっているが・・・仕事は正義だけではつとまらない・・・多少のお化粧ということで・・・
「ウツロがペーペーの時からだったか・・・あまりに青い顔で頭を抱えているもんだから・・・『大丈夫か』と声をかけたのが最初だったな・・・」
「ああ、その頃からお世話になっているな・・・」
ミラ「・・・」
(ゴブリンに同情される・・・先輩・・・)
森の外・・・手慣れた様子で、うつむけに死体のふりをする・・・ゴブロウおじさん・・・
待て待て・・・これだと生きてるってバレるな・・・
首筋に青い塗料を塗ってと・・・
「流石ウツロ・・・仕事に妥協がないな」
これをしている時点で妥協だと思うが・・・
・・・よしこんなものか
ミラ「・・・待ってください。」
ここに花を添えて、『はかなさの演出』などどうでしょう?
「フッ・・・お嬢ちゃんもわかってきたじゃねーか」
ウツロ「・・・まぁいいが・・・」
ミラはノリノリであった・・・ああ、後輩に悪いことを教える先輩のクズ・・・
ミラは魔法の書のファインダーをのぞきつつ・・・首をかしげる・・・
「なんだか画面が寂しくないですか?・・・この念写から『訴えかけたいもの』が足りないと思うんです。」
いらんから、そんなのいらんからー
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「じゃあ・・・いつもの値段でいいぜ?」
ウツロ(く・・・いつもながら結構高い・・・)
・・・仕方のない必要経費だ・・・これもエレノールさんの信頼を勝ち取るため・・・
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エレノール:報告書確認しました。OKです。
ウツロ:ご確認ありがとうございます。
エレノール:・・・最後の写真は大作ですね(^-^)
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ウツロ「・・・」
バレてる?・・・冷や汗の出るウツロだった・・・
「あと・・・ウツロ先輩が小さくガッツポーズしているところとか挟みましょう」
・・・
「お前のシマでのびのびだらけきっていたガラの悪いゴブリン連中が・・・どんどん逃げ出しているぜ・・・」
遠回しにディスられていないだろうか俺
馬鹿野郎、念写は日時が自動記録されるらしいからバレるぞ・・・
ああ、それで俺もどれだけ痛い目をみたか・・・