【行商人編】騎士国のバンリはある人物を探す
睡眠盗賊団のイビキを倒した奴・・・どんな奴か楽しみだ
森の中を進む、西の小国「騎士国」の遠征部隊・・・
「おい、バンリ・・・先行し過ぎるな!!」
若い騎士バンリは焦っていた。
先日、ついに捕縛できた睡眠盗賊団のイビキとその一味、
彼らは手負いの状態であり戦うこともなかった・・・
彼らはこう証言する。
「若い男の剣士にやられた」と
バンリ「よって・・・急がねばならないでしょう?、その剣士とやらが、「騎士国」の脅威とならないとも限らないですし・・・」
「ゼフ!・・・奴の匂いはどっちだ?」
ゼフ「えーっと・・・あっちかな?」
犬獣人の女子が弱弱しく答える。
よしいくぞ!!
意気揚々と進むバンリ
「バンリの奴、張り切ってんな・・・」
「・・・自分が倒すって宣言してた獲物を横取りされたのが悔しいんだろ」
「隊長、これ探す意味あるんですか・・・」
「一味の話だと・・・奴は『腕の立つ魔術師』だったらしい・・・」
そんな奴が自国の周辺にいる・・・
調査が必要だ、上層部も同じ考えだ・・・
(睡眠盗賊団のイビキを倒した奴・・・どんな奴か楽しみだ)
バンリは口元が緩むのを抑えきれなかった・・・