ウツロ 偽りの自分と本当の自分
ウツロは深呼吸して、考える。
ウツロ「流石・・・正教会の異端審問員の方は・・・格が違いますね」
ウツロ「・・・」
ダウナ「・・・」
暗い不機嫌な顔が少し緩んでいく・・・
ダウナ「そうでしょう!・・・ふふふ、魔法協会の異教徒など敵ではないのです!」
この子は意外に・・・ちょろかった・・・
ダウナ「あなたのサポートも中々でしたよ。途中から存在していたことを忘れていましたから・・・」
・・・ッ・・・我慢、我慢
ダウナ「・・・はっ・・・いけません、いけません。異教徒と仲良く談笑などは良くありません。」
ダウナは実況見分を済ませてそそくさとその場を立ち去った。
$$$
ミストクラノスに到着して、
再度ダウナに話しかける。
ダウナ「では・・・今回の討伐は我々の功績ということでよろしいですね。」
ウツロ「ああ、上の人(エレノールさん)にも了承を取った。」
ダウナ「・・・」
ウツロ「・・・」
ダウナ「・・・余裕ぶって先輩面しないで下さい・・・異教徒」
俺が余裕ぶって見える?・・・
そんな風に言われたことは・・・初めてだな・・・
「ウツロ先輩〜」
ウツロ先輩・・・なんです・・・あの子は・・・
ああいうのがエロいって思ってるんでしょ・・・もう全く
思ってねぇよ・・・そんな見方してたのかよ・・・
・・・
・・・ミラの修道服か・・・なんという背徳感・・・悪くないかも
ミラ「ウツロ先輩?・・・どうしたんですか?」
ウツロ「・・・いや、何でもない」
少し焦ったが、気を取り直す。
ウツロはふっとため息をついた。
帰り際、ダウナが先に行けとウツロを促す。
異教徒に後ろを取られるなんて何をされるかわからないと
ウツロは前を歩く。
しばらくして、
足喰いトラップを発動させる。
ウツロは避ける。
ウツロ「・・・」
ダウナ(ちっ・・・勘が鋭いな)
$$$
遠くから呼びかける声・・・ミラだった。
まずいまずい・・・これじゃミラと思考が同レベルだ・・・
意味もなく焦るウツロだった。
ああ