その自信にありふれた姿は・・・
「あれが土魔法に見えるなんて・・・あなたの目は異教徒です。」
などと意味不明なことを言い張って、ウツロとは別の道を帰るダウナ・・・
傷口止血のための緻密な土魔法・・・
巨大十字架を振り回す腕力・・・
発動の早い的確な土魔法・・・
彼女の腕は確かだ。
ウツロは思う。
悪魔熊は、自分のことを本物の悪魔のように振舞い。
ダウナも、聖法力とうそぶいて土魔法を使う。
それはとても滑稽な姿だった・・・
ただ・・・その自信にあふれた姿は・・・
少し眩しく映る・・・そんな気もした・・・
それは魔力5のウツロが・・・
『俺の魔力は、高いんだぜ』
などと言い張るようなものだ・・・滑稽だ・・・
そんな風に思えたら・・・
自分は変わるんだろうか・・・
なんて
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数日後、
ダウナは見かけるたびに不機嫌そうだった。
ああ・・・完全に嫌われたな・・・別にいいけれど・・・
ミラ「ウツロ先輩・・・知り合いですか?」
後ろを歩いていたミラが声をかける。
ウツロ「・・・ああ、ちょっとな」
ミラ「もしかして・・・ああいうのがエロいって思ってるんでしょ・・・もう全く」
思ってないが・・・そんな見方してたのかよ・・・
・・・
・・・ミラの修道服か・・・それはそれで、悪くないかも
ミラ「ウツロ先輩?・・・どうしたんです?」
ウツロ「・・・いや、何でもない」
いかんいかん何を考えているんだ・・・
少し焦ったが、気を取り直す。
ウツロはふっとため息をついた。
北支部の街ミストクラノスでダウナとすれ違う。
ダウナ「相変わらずこの異教徒は・・・暗い顔をして、悪魔が寄って来そうですね・・・」
やれやれとあきれる素振りをするダウナ
お前の暗い顔も同じようなものだろうに・・・
まあ、仕事が疲れた自慢をしているようで不毛ではあるが・・・
ダウナ「もっと・・・あの方の様に笑顔で爽やかに振舞われては?」
ミラを見る・・・
とても美人だった・・・いや・・・それ以上に・・・
なんて邪悪な体つき・・・あなたには慎ましやかというものが決定的に欠けています!!
異教徒基準は・・・よくわからなかった・・・