魔法協会は経理も最強 悪魔熊 瞬殺のケーリーさん
ケーリーさんのヘルプ
この時期の『魔法の書の部署』は色々が重なって、
地獄のような忙しさになっているらしい。
『本部の権力者の犬』であるところの 北支部長は
この『けーりーさんのヘルプ』に対して素直にOKを出してしまう。
この人は北支部の仕事が回らなくなることなど少しも頭に入っていないようだった・・・
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「アベルさん、こちらの作業に集中してください」
「ニーアさん、こちらの仕事は後回しにしてこちらを先にお願いします」
「マルスさん、来客対応15:00からでしたよね、お忘れなく」
テキパキと指示を出すケーリーさん、
「あの・・・この作業を後回しにするとヤバいと思うんですが・・・」
ケーリー「心配ありません・・・」
「?」
ケーリー「私が1時間で終わらせます。」
「この量をですか?!」
たった数日で、
大量の仕事をサラサラと華麗にこなしてくスーパーウーマンに魔法の書の部署の皆々は頭が上がらなくなっていた。
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ウツロ「支部長・・・この書類の処理をお願いします」
支部長「・・・」
ウツロ「・・・」
支部長「・・・これ・・・どうやるんだっけ?」
ウツロ「は」
ウツロ「あの・・・いつものように」
支部長「これ・・・いつもケーリーさんに任せてたんだよね・・・」
おい・・・これ任せちゃ駄目な仕事のような気がするが・・・
同僚「支部長・・・ここのこれって・・・」
支部長「ああ・・・それはケーリーさんが・・・」
駄目だ・・・ケーリーさんがいないと回らない・・・
ミラ「支部長、任せてください、ケーリーの代わりに私がいるじゃないですか」
支部長「・・・」
ウツロ「・・・」
支部長「・・・やっぱりケーリーさんに帰ってきてもらおう・・・それしかない」
ミラ「・・・えー」
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あらかた仕事のめどをつけたケーリーは給仕のメイドが入れた紅茶に口をつける。
「おいしいな・・・ちょっと茶葉をもらって帰ろう・・・」
ふと、
ケーリーの魔法の書にたくさんのメッセージが入っていることに気が付く。
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北支部長:お願い帰ってきて・・・( ;∀;)
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私は・・・
『上を通してください』とメッセージを書いておいた。
ケーリー「さて・・・仕事も一通り片付いたし、私は北支部に帰ろうかな・・・」
支部長から『お願い帰ってきて』とメッセージが何回もきてるし
「え」
「え」
最近、本部の課長がケーリー=エクセルを一時的にレンタルしたいと打診してきた。
北支部長「いや、それは無理ですな・・・彼女は北支部にとってなくてはならない存在ですから、抜けられては困ります。」
バシッと突っぱねて断る北支部長・・・
偉さで言えば、北支部長=本部課長なので強気に断ることができるのだろう。
翌日、今度は本部部長から同じ打診が来た・・・
北支部長「・・・本部長の頼みでは・・・仕方ないですな・・・ケーリーさんがいないとウチもかなり辛いのですが・・・断腸の思いで貸し出しましょう。」
昨日の今日でそれはないだろうに・・・
相変わらず、今の北支部長は権力者の犬であった。
というわけで、現在ケーリーさんは本部に貸し出し中である。
本部の食堂にて・・・
魔法学校同期と夕食を食べるケーリーさん
「あーーーー終わったーーーー」
「ケーリーのおかげだよ」
ケーリー「いいえ、私は何もしていないわ」
「またまた・・・謙遜しちゃって・・・みんな言ってるよ、こんなすごいヒト初めて見たって」
「才能のある人はうちらみたいな凡人の憧れは理解できないかなぁ・・・」
魔力の低い私が・・・才能ある人か・・・なんだか笑っちゃうな・・・
あああ