大都会リムガント その1
リムガントはこのクラスティア王国の首都である。
クラスティア王宮、魔法協会本部、魔法学校がひしめく政治と文化の中心地である。
魔法技術の粋すいを結集したこの都市は文明レベルで他の都市の追随を許さない。
初めてここを訪れた者はきっとこう感じるだろう。
『この世の物とは思えない』
・・・と
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私の名前はエマ=ワトソンといいます。
はるか北の辺境の村に住んでいる私はもう今年で14歳 ※話
今日は魔法学校の入学試験の下見のためにリムガントへ向かうところです。
いつかアクアローナ様のような立派な魔女になるんだ。
定期便の馬車がリムガントへ到着する。
リムガントに入るための門・・・
見上げると腰が痛くなるぐらい巨大・・・
綺麗な彫刻で装飾がほどこされているピカピカの門・・・
どうやって入るんだろう?
他の人々は普通に入っていくし・・・
怖い目でこちらの様子をうかがう憲兵さん・・・
人に聞けば・・・でも・・でも・・・
そんな時、前に見たことがある人物が目の前を通り過ぎる・・・
「ああ・・・あなたは・・・」
ウツロ「?」
ウツロは少女に呼び止められて振り向く。
エマ「あなたは・・・魔法協会の・・・仕事に疲れたお兄さん!!」
ウツロ「・・・」
その呼び名はどうなんだろうな・・・
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ウツロ「ここに入門証をポールにかざすとバーが開く仕組みだよ」
おお・・・そうなのか・・・原理が全く分からないけどすごい・・・
ウツロ「俺も最初は入り方わからなくて、力づくで入ろうとしたら、憲兵に連行されて、ヤバかったんだよなぁ・・・ああ懐かしい」
エマ「・・・」
わざわざ昔の恥を晒さなくても・・・
ウツロ「他にもわからないことがあったらちゃんと人に聞いた方がいいぞ・・・『田舎者だって思われたくない』気持ちもわかるが・・・」
田舎者・・・
その言葉が私に刺さる・・・
うう・・・別にそこまでコンプレックスを持ってないと思っていたけど・・・
やっぱりそんな風に思っていたんだろうか・・・
よし、手本をみせるぞ・・・
こうやってピッっと・・・
ウウウウうううううううううう
鳴り響くサイレン・・・
憲兵さん達に連行されるウツロさん・・・
私はリムガントの門がトラウマになりました・・・
ちなみに、
ウツロさんは通行所の使用期限が切れていただけだったそうですが・・・
皆忙しそうに通り過ぎていく・・・うう・・・
都会の人は冷たいんだなぁ・・・泣きそうになる私
高層建物
無駄に高い・・・無駄に高いです?
「無駄にって言うな・・・」
自動扉、エレベータ
誰が動かしているんですか・・・まさか・・・妖精さん?
妖精過労死しそうだな・・・
実は運ぶ対象の魔力を少しずつ吸っているらしい。
俺はここに来ると体調が悪くなるのはそのためだ・・・
以前、魔獣退治に出発しようとして、魔法協会本部からリムガントの門までたどり着いたら魔力が5から0まで減ってて焦った記憶もある・・・
(大変なんだなぁ・・・)
※エマは
あれは飛空艇『バルバ=トゥーリエ』
魔法協会の技術の粋を集めた
どうして浮いているんだろう・・・
「すごい、妖精さんすごい」
大都会 リムガント エレベータ、エスカレータ、自動扉、等々、まず高層建物
まず他所では見ない 極め付け飛行船