風紀委員長ケーリー



風紀委員長ケーリー




「ケーリー先輩、ケーリー先輩!」




風紀委員の後輩女子が慌てて風紀委員室のドアを開く。

「また、あのスカーレットのリーダーが騒ぎを起こしたそうです。」
「今月に入って何件目だ?」
「もう、奴を野放しにはできません。風紀的指導が必要です!ケーリー先輩!」



ケーリー「・・・」



ケーリーは静かだった。
難しい顔をしながら、紅茶に口をつけて一息・・・




落ち着かないな・・・しっくりこないというか・・・




お世話になった先輩の推薦とはいえ・・・私は風紀委員長という柄ではない気がする。
ちびっ子委員長みたいで滑稽だし・・・魔力も低いし




ケーリー「あの・・・その子は何か悪いことをしたの?」




「よくぞ聞いてくれました。罪状は数えきれないほどです。」


〇授業中静かにしない生徒に焼きを入れた・・・
〇大人の小説を持ってきた生徒からの略奪行為(読み終えたら返す)
馬車道を横断できないお婆ちゃんのために道路を一時封鎖する悪行


「なんて、非道な・・・」
「許せない」



・・・その子の方が風紀委員的なことをしていないだろうか・・・




それに・・・そのリーダーの魅羅は・・・恐ろしい多属性魔法の使い手だそうです。
先日、戦いを挑んだ風紀委員1名が泣かされて帰ってきたらしいですし




「ケーリー委員長」
「ケーリー先輩!」




まぁ・・・何もしないのもよくないし・・・



ケーリーはリムガントの郊外にあるという彼女らのアジトに出向くことになった。






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リーダー