はたく 大海から・・・


【大海さん覚醒編】そして大海から白い煙が立ち上る




「水上君が・・・催眠術にかかっているかもしれない?」




テスラ先生のバイクの後ろに乗り、真田道場に向かいながら
事情を聞く。


隊長のパソコンから『水上孝一』のデータがコピーされた形跡がありました。
国際指名手配中のゲスパ=ローロルがコーイチに接触した可能性は高い・・・


大海「隊長?・・・国際指名手配?・・・」
テスラ「えーっとそれはデスね・・・」
※FBA捜査官であることは極秘



・・・うう・・・孝一君・・・どうか無事でいて・・・




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同刻、真田道場



道場の玄関で、銀髪の女性は高笑いしてそこに居た。
孝一は虚ろな目で、銀髪女性の横に立つ。



ゲスパ「あはははははははは・・・」



ユズハ「・・・」
熊「・・・」




ゲスパ「真田ユズハッ・・・どんなにこの日を待ちわびたことか・・・あなたに復讐する・・・この日をねッ」




ユズハ「・・・ああ、『ゲスちゃん』か・・・ひさしぶりねぇ」
ゲスパ「ゲスちゃんゆーな!!!」




熊「ユズハちゃん・・・この外人さんと知り合いか?」
ユズハ「ああ、高校時代、たまに昼休みに、5円玉の振り子を私の前でぶらぶらして遊んでたおかしな子・・・彼女だった気がするわ」


ゲスパ「おかしな子ゆーな!!」


高校時代・・・私は学内の最強の不良集団を催眠術で操って、高校を牛耳るつもりだった・・・だが、その夢は・・・はかなくも崩れ去ってしまう。『真田ユズハ』彼女の武術で不良たちが一蹴されてしまったからだ・・・それから私は来る日も来る日も『真田ユズハ』を操ろうと催眠を試みたが・・・彼女には効果がなかった・・・


ゲスパ「私は悟ったわ・・・催眠術はあなたのような・・・神経の図太い人間には通じないってねッ」



ユズハ(・・・これって褒められているか微妙ね)
熊(いや、ユズハちゃん、けなされていると思うが・・・)





そこでだ・・・
FBA特殊部隊を武器を持たず単身で沈めた怪物を連れてきたという訳だ・・・
今日こそ、お前にぎゃふんと言わせてやるぞ・・・くくく





ユズハ「あの・・・」
ゲスパ「なんだ・・・ふふふ・・・命乞いなら聞いてやらんこともないぞ」




ユズハ「その子・・・私の弟子なんだけど・・・私がその子より弱い訳がないでしょう?」




なん・・・だと




脱力するゲスパ・・・
ゲスパ「・・・正直・・・むしろ得心がいったわ・・・銃弾受け流すとかドン引きだし・・・ユズハの弟子なら・・・『ああ、やっぱり?』みたいな気分になるわねぇ」


ユズハ(・・・これは褒められているんじゃないかしら)
熊(いや、ユズハちゃん、微妙・・・)




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駆けつけた大海は・・・ショックを受ける・・・

知らない銀髪の女性
虚ろな目をしてその横に居る孝一君・・・


私は・・・私は・・・