風邪の日


冬のある日のこと






風邪の日




実証済みです。





朝起きてとても体調が悪いことに気づく・・・
ああ、風邪を引いた・・・

毎年、この時期は風邪を引いていたのですぐに分かった。



・・・これ以上悪化させてはいけないな・・・今日は仕事を休もう。




一応、エレノールさんとケーリーさんに連絡を入れておく。
これでよし、あとは寝るだけだ。





仰向けになり天井を見上げる・・・
身体・・・熱いな・・・寒気もする・・・これは本格的にヤバい・・・





目が覚める・・・お昼ごろか・・・結構寝てたな・・・




ドカドカと音が鳴る・・・この音は・・・



ミラ「ウツロ先輩ッ・・・生きてますか」



ミラだった・・・






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ウツロ「お前・・・仕事はどうした・・・」


ミラ「私はウツロ先輩以外と組むヒトいないじゃないですかぁ・・・事務所で手持無沙汰にしてたら・・・支部長が『ウツロ君のお見舞いにでも行ってあげなさい』・・・と言ってくれたので来ちゃいました。」
あの支部長・・・ミラの相手を俺に押し付けやがったな・・・

ウツロ「・・・じゃあ、見舞いに来てくれてありがとな・・・もう帰って仕事してていいぞ」
ミラ「むー・・・その邪険にする感じひどいです。・・・『これ』あげませんよ?」



これ?



ミラ「作った『おかゆ』です。」




作った・・・だと・・・ミラって料理できるのか・・・



ミラ「ほら・・・『ケーリーが作ったおかゆ』です。冷めないうちにどうぞ」
・・・ケーリーさん作かよ




ウツロはおかゆを食べる・・・絶妙な塩加減・・・おいしい。




ミラは紅茶を飲みながら、テーブルの椅子に座って何かを考えているようだった。
うーん・・・この子の処理どうしよう・・・『帰れ』っていうとまた反発されそうだし・・・




ミラ「先輩・・・『風邪を引く』ってどんな感じですか?」
ウツロ「・・・?」
ミラ「私・・・風邪を引いたことがないんです・・・」


それは・・・ミラが馬・・・まあいいか



ミラ「この部屋・・・ちょっと寒くないですか?・・・私の魔法で温めた方が・・・」
ウツロ「・・・やめろォ」
壁に穴が開いてさらに寒くなるだろう・・・


ミラ「ふふ・・・冗談です。」
冗談に聞こえない・・・




しばらくして・・・お腹が膨れたら眠くなってきた・・・
「ミラ・・・じゃあ寝るから・・・適当に帰れよ・・・」
まぶたが重く・・・すぐに眠りに落ちる感覚だけを覚えていた・・・





そういえば・・・昔こんな話を聞いたことがある・・・
魔力の高い人間は、魔力臓器が活発で常に微量な魔力を体から放出している。その魔力は風邪など病気の元を寄せ付けない効果があるらしい。つまり、『魔力が高い人間は風邪を引かない』ということなんだろうな・・・こんなところにも魔力格差・・・






目を覚ます・・・
なんだか・・・体がポカポカ温かかった・・・なんだろう・・・



ミラはすぐ隣でミラが寝息を立てていた・・・



ミラ「・・・あ、ウツロ先輩・・・体調は・・・どうですか?」
ウツロ「これはどういう状況だ?」

ミラ「添い寝ですよ?」




・・・ってなんでだよッ
・・・そもそも男の一人住まいに見舞いに来る時点でご近所さんに噂されそうなのに
・・・何をするんだこの子は



ミラ「先輩・・・私の添い寝は風邪を早く治す効果があるんですよ。私の体から溢れる魔力で風邪の元?をウツロ先輩の体から追い出せるんです。」


ウツロ「・・・」


ミラ「学生時代 ケーリーにもよくやってあげてたので 実証済みです。」
・・・そうじゃない、そこを疑ってるんじゃないからッ





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翌日、風邪はきれいさっぱり治っていた・・・
毎年、3〜4日は休むのに・・・ミラのアレが効いたのか?
・・・本当に効果ある感じなのがすごく悔しい・・・


いや、まだ治っていないことにしてもう一日ぐらい休・・・



駄目だミラが来る・・・



ウツロはため息をつく。
今日は観念して出勤することにした。















寒い日

ミラの一緒の布団で寝る

それで何もないって・・・

もう冬場にベットに入ってくる飼い猫みたいな認識ということなのか・・・




ミラに抱かれて寝ると風邪が早く良くなる・・・
魔力が微弱ながら流れていく、風邪の菌が寄らないらしい


ちょ・・・やめて・・・