ウツロ 移動魔法の重要性


移動魔法の重要性





ミラ「どうして私達・・・歩いているんですか?」





任務に向かう途中・・・ミラからの突然の質問
どうやら、本部に居た時は、馬車、地鳥車等の移動が普通だったのに・・・ということらしい。
ミラに非効率だと非難されるとは・・・

ミラ「まったく、ウツロ先輩のサボり癖は『死に設定』ですかね」
メタ発言やめろ


・・・


なぜ徒歩を選択するか、
それは『総合的に、その方が面倒でないから』という回答に尽きる。

・馬を乗るにもクラスティア王国では免許みたいなものが必要だし
・任務地は馬が通り辛い場所も多い、ここからは徒歩・・・「あれ馬どうしよう」ってなるし
・主要都市間は定期便が便利だし
・経路のショートカットを使えば、移動速度も馬に劣らずであるし



ミラ「まぁ・・・そんな感じの答えが返ってくると思っていました」



ミラ「そこは・・・『二人きりの時間を少しでも長くしたいから』って言って欲しかったです・・・」
少し恥ずかし気につぶやくミラ・・・
何だ、その解答、イケメンか





$$$





「最近、私は移動魔法を練習しているんです」




・・・
ん?
そういえば先週の任務でこんなことがあったな・・・


+++++++++++++++++++++
大型魔獣の群れに出くわすウツロ達・・・
囲まれて絶体絶命・・・

ミラスロットー!!!

ミラが魔法を発動させる。
(よし、ミラの魔法に合わせて、一気に攻勢に出るぞ)



『飛』の目!




ミラ「あ、ヤバい・・・あーー」
次の瞬間、真上に撃った大砲のように勢いよく、
ばびゅーんと明後日の方向に飛んで行ってしまうミラ・・・



そして・・・魔獣の群れの真ん中に残された俺・・・


・・・えーっと・・・


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あの時は命辛々何とか逃げることが出来て良かった・・・



ウツロ「・・・あのときの魔法がそれか・・・」



ウツロはミラの頬をアームロックする。
ミラ「すいません・・・まさか、戦闘中に発動するなんて思わなくて」
ウツロ「お前の魔法、全部ランダムだろうが」


ミラスロットは本人の意志とは無関係にランダムに魔法を発動させる、たまに『スカ』とか変な目もあるが・・・とはいえ、そのほとんどが攻撃魔法で統一されていると思っていた・・・


・・・


結局、ミラの不安要素がまたひとつ増えただけだった・・・










その後、ミラの



それよりも魔法の手加減を覚えて欲し・・・ああ、聞いてないか



最近はミラがいることもあって、なるべく危険なショートカットは避けるようにしている。
ふ、俺も丸くなったな



馬、地鳥、地竜、その他もろもろ・・・
無論、乗れる、行商団に所属していたんだから当たり前といえば当たり前だ。
むしろ彼らは自分たちの商売道具みたいな存在だから