ミラ ミステイク


ミラ ミステイク




魔獣の住む森の中で、こっそり小川から水を汲むミラ・・・




周囲を警戒しならこっそりと
壊れた小屋の中に隠れる。


「大丈夫ですか?ウツロ先輩」


ウツロは寝込んでいた。



これは陰謀だった。
偶然にも魔法協会の闇を知ってしまった私
そこに差し向けられる魔法協会暗殺部隊
私を守るために戦うウツロ先輩、それでも多勢に無勢で
身を挺して私をかばったウツロ先輩は・・・



なんてことはなく・・・



私が魔法で巻き込んで怪我をさせただけだった・・・くふ



ポーションを飲んで傷は回復したものの
回復薬痛が早く来てしまい、休んでいる。
ポーションが粗悪品だったらしいが)



布を絞って頭にのせる。
「わーん、ウツロ先輩、私のミスで・・・ごめんなさい」
泣きつくミラ



「大丈夫だって、言ってるだろ・・・それにあれは避けられなかった俺が悪いし・・・な」



息も絶え絶えに話すウツロ先輩・・・



・・・時々思う。
ウツロ先輩って自己評価基準高すぎじゃなかろうか
いつも私のミラスロットの隙間を縫って攻撃仕掛けるだけでも感心するのに
あの時のあの魔法避けるってどれだけ超人ですか・・・と



「あと、1時間休めば動けるから・・・」




その時、ズシン、ズシンと大型魔獣の通る足音がした。

私は、ウツロ先輩を身を挺して守るため
ウツロ先輩の顔を抱き寄せる。
見つかったら不味い。


ウツロ(・・・顔に胸がめっさ当たっているが・・・)



ウツロ「ミラ、今のは大型でもあんまり襲ってこない奴だから大丈夫だ」
ミラ「え、そうですが・・・」


少し寝る、入口を見張っててくれ、魔獣が現れたらすぐに言ってくれ、対処するから





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そして、一匹のスライムが現れる。

しっしあっち行け・・・
むむ攻撃してくる。
ずいぶんと狂暴なスライムだ・・・



ウツロ先輩に連絡・・・



ウツロ先輩は今休んでいる最中だ。



私がやらなきゃ





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スライムはとにかく倒すことが難しい魔獣だ。
かのサリアーデ様さえ苦手で、唯一恐れていた魔獣だとも聞くし
でも、雷魔法なら容易く倒せる。

『この辺のスライムに水魔法はご法度だぞ』

ウツロ先輩はたしかそう言っていた。


水魔法を引かないように雷魔法を引く。


集中しろ、集中だ。



ミラスロット(小)



・・・『水』の目!!!



きゃああああ



スライムは・・・2匹に分裂した。




そして、次こそはとミラスロットを発動させるものの
『水』の目、『水』の目と続いてしまい・・・




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仕事のミスは誰にでも起こることだ。




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ウツロ先輩が身を挺して私をかばって・・・




なんてことはなく




・・・私が魔法で巻き込んだだけ



ウツロ()




ポーションで回復して傷は癒えたが、思ったより早くに回復薬痛が来て休んでいる。


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(普段なら一日ぐらい平気なはずなのに、粗悪品だったか・・・色がおかしかったしな)