オリジナル小説

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いいかげんな感じ、いきあたりばったりな設定。



水上孝一は高校2年生
必殺技『はたく』



普通のパンチとなんら変わらない動作で放つのだが
これがたまにすごい威力なのだ。
必ずできるわけでもない。
ごくたまに集中できるときの技だった。
成功と失敗の法則があるのかもしれないが今の孝一には見つけることができていない。





暗い性格の高校生




人生には光がない・・・・





この世のすべてが面倒だ。意味がない。どうでもいい。
ああ、今日も体が重いし、眩暈がするし、何より眠い。



多くの人はひとは無意味に生きて無価値に死んでいくだけ
価値のある存在になれるのはほんの一握りなんだ。
どうしようもない競争社会


そんな内容のことを5歳の時ある人物に話した
その人はこう言った。
その人「子供のくせにそんなこというもんじゃないぞ」


その人「そうだな・・いいものをみせてやろう。」


孝一は反射的に構えた。
その人「いやいや、何もしないって、変質者じゃないから」


このコンクリートの壁を見てろよ・・・
ほらほら危ないからちょっと離れて・・・



その人「1回しかやらないからよく見ておけよー」




その人の姿勢が一瞬で低くなったと思った次の瞬間
コンクリートの壁に大きな穴が開いた。
瓦礫はくずれるというか砂のように溶けてしまったように見えた。



拳で壁を壊した?



その人「どうだ、すごいだろ・・・あれ?」
その場に子供の姿はなく


孝一は家に帰って震えていたのだった。


翌日
孝一「あなたはすごいひとだったんだね」
その人「こんなもの特にすごくもなんともないんだがな、ちょっと壁を『はたいた』だけだ。」





幼い日の記憶・・・その人が男か女かさえ覚えていない・・・