オリジナル小説

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ユズハ「孝一を弟子にしてもうどれくらい経つだろう・・・」



孝一「そんなにも経ってませんよ。」



ユズハ「不良だった孝一も、こんなにも更正して人々の役に立って・・・そしてその評判を聞きつけた人々によってこの道場は大盛況になるはずだったのに・・・だったのに」



孝一「・・・・」


ユズハ「未だに門下生があなたひとりとはどういうことかしら・・・」


孝一「こんなボロボロの道場・・・ちょっと入りづら・・・」


ユズハ「そうだわ、あなたは中学生だったわね」


孝一「?」


ユズハ「あなたの友達にここに入門してもらうようにお願いしてきなさい。つまりスカウトよ。」


孝一「・・・・俺は・・・その・・・友達が・・・いない」
ぼそりとつぶやく。
ユズハ「え、もう一度お願い。」


孝一「俺は友達がいないんです。壁を殴るせいで・・・変人扱いされているというか・・・」


ユズハ「あーなんかごめんなさいね」
孝一「謝るなーー」



今日一日は組手の稽古をしていた。




ユズハ「・・・私は女の子の弟子が欲しいわ」




孝一はまた、コテンパンにされていた。
孝一「・・・」


ユズハ「私は考え直した。このまま男子の弟子が増えてもむさ苦しいだけ、真田流は力を使わず熊を退治する武術なのだからむしろ女子向き、女子の門下生が増えるべきなのよ」



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