ウツロ コネ入会したウツロ


コネ入会したウツロ




みんな違ってみんな萌え・・・





ウツロは魔力5である・・・普通ならば魔法協会に入ることすら叶わないはずだった・・・
しかし、ダメ元で受けたら入会できた・・・なんてラッキーなんだろう・・・


もしかしたら・・・何か上部の方で陰謀やいざこざがあったのかもしれない・・・



なんて思ったりもしたが・・・まあ、魔法協会の特に剣士は『入ってからの方が大変』でやめて往く者も少なくなかったからそんな疑念は吹き飛んでしまった。





そういえば、過去にこんなことがあったな・・・
ラグベール崩壊直後、トウカゲちゃんにクラスティアに移住して魔法学校に入学しないかと勧められたことがあったっけ・・・



トウカゲ「・・・やっぱり・・・クラスティアの魔法学校へ入学する方がいいよ」


ウツロ「・・・いい・・・嫌だ・・・」


トウカゲ「むー」



ジレン「まぁまぁ・・・トウカゲ様・・・ここは本人の意思を尊重して・・・」


トウカゲ「ジレンは黙ってて・・・」
ジレン「はい、すいません」

ウツロ(・・・なんでこの人・・・『少女より立場低い』感じなのだろうか・・・)
※ウツロは、トウカゲが闇の七賢人であることを知らない



短い間だったけど・・・トウカゲ、ジレンと暮らした しばらくの間 はとても楽しかったな・・・まるで、父親と母親が出来たみたいだったし・・・



俺がクラスティアに行くことは・・・魔法力5じゃ意味がないと思ったのと・・・ミレスや他のみんなに悪い気がした・・・
結局、トウカゲちゃんの誘いを断って、しばらく行商人をすることになるのだけれど・・・これは本当に不向きで才能がなくてダメだった・・・もう忘れたい。




トウカゲ「最後にもう一度だけ言うよ・・・クラスティアに来ることがあったら、きっと私を頼ってね・・・」




トウカゲちゃんはいつも優しくて・・・甘えてしまいそうだった・・・




$$$




ウツロの魔法協会の一次選考にて・・・
トウカゲはアクアローナに相談に行く・・・


もじもじと話辛そうなトウカゲにアクアローナは首をかしげる

トウカゲ「あのね・・・アクアローナ・・・これはとてもズルいことだってわかっているけれど・・・」


アクア「?」



トウカゲ「ウツロ=ハイイロって子は・・・魔力が5しかないし・・・魔法学校卒でもないけど・・・できれば・・・魔力で差別しないで欲しい・・・できれば・・・採用を・・・合格に・・・」


消えそうな声だった・・・
規則に厳格なトウカゲちゃんらしからぬ発言だった・・・


アクア「魔力が5ですか・・・入ってからが・・・厳しくて辛い辛い思いをするかもしれませんよ・・・落としてあげるのも優しさかもしれません・・・」


トウカゲ「・・・それでも・・・ウツロちゃんなら、やり遂げるって信じてる・・・」


アクアローナはふっと短くため息をついた。




アクア「元より・・・魔力だけでは差別しないつもりです・・・『みんな違ってみんな萌え』というのが・・・私の魔法協会のモットーですから・・・」





モエという言葉の意味はよく分からなかったが、とりあえず笑顔で微笑むトウカゲだった。

















・・・ラグベールに戻ってミレスを探しに行きたいし


トウカゲ「ラグベールは絶対にダメ、灰色の瘴気が残っているから危ないよ。また、ポーションを飲む羽目になるよ。」

ウツロ「う」


あのあと、トウカゲちゃんやジレンが何度かラグベール城を捜索したが、そのような女の子はいなかったらしい・・・上手く逃げたか・・・瓦礫の下敷きか・・・どう考えても・・・