【仮面王女編】ミステと居酒屋


【仮面王女編】ミステと居酒屋




リムガント旧市街、夜の街




飾り気のない石の橋の下の店で
夕食を取る。
野外の席、夕暮れの綺麗な空、店は賑わっていた。


並んだ料理・・・
生魚のレモン酢漬けカルパッチョ・・・



生魚・・・



ウツロ「どうした、生魚苦手か?」



「・・・いえ・・・」

魚・・・
骨があるから駄目なんて言われるからめったに食べられない。
確かすごくおいしかった気がする。
しかも・・・生・・・



生はお腹を壊すかもしれません・・・



同僚「大丈夫、たまにしか当たらないって」


私のお腹は不味いかもしれない・・・


ウツロ「俺らを何だと思ってるんだよ」




仮面の隙間から、恐る恐る口に運ぶ。




これは・・・
酸味が効いて美味しいですわ・・・
冷たいお酒ともよく合う、うう、働いた後の一杯は格別・・・



同僚「おお、君はイケる口だね・・・それに比べてウツロ」
ウツロ「・・・うるせぇよ」



気に入ったのかたくさん食べるミステ

「おばちゃん、これもう一皿!!」
遠くで「はいよ〜」という声が聞こえた。





$$$






同僚「やっぱさ、あの魔女の子が可愛いと思うんだ」
ウツロ「わかるけどなー」


同僚「ウツロはどんな子が好みなんだよ」


ウツロ「・・・やっぱり・・・高貴なお嬢様ってちょっと憧れるよな」



「へぇ・・・なるほどねぇ・・・王女様とか?」



王女か・・・
人生で一度くらいお目にかかってみたいなぁ・・・
バンリ?あの『筋トレゴリラ』がなんだって?




ミステ「・・・」


へぇ・・・王女が好み・・・
ふふふ・・・ここで私が仮面を外せばどれだけ驚くでしょうか・・・ふふふ

ウツロ「なに、ニヤついてるんだよ」



同僚「ミステリア王女はどうだ。すごく美人で気立てが良さそうだ」



ウツロ「・・・うーん・・・ミステリア様はまだまだ子供おこちゃまだな」
なんですって




ウツロ「王妃アリステレス様とか・・・いいと思うんだが」
同僚「・・・そこかよ」



え・・・
お母さまが好み・・・(ドン引き)

ミステは次の日、半日ウツロと口を聞かなかった。







ランプ花と街灯のおかげで夜も明るい。

生魚美味しい

居酒屋での会話は、大体異性関連になる