もしミラと出会い方が変わっていたら
ウツロは考える。
俺にだって性欲ぐらいある・・・
ミラは綺麗だし
胸も大きいし・・・
ふと・・・ミラと目が合う。
きょとん としてから
ニコリとほほ笑むミラ・・・
く・・・
思わず目を反らすウツロ
変なこと考えていたせいか直視できん
そんな子供みたいな思考はもうやめようか
「あいつ、俺の事好きなんじゃね？」などと思うのは惨め過ぎる。
俺に惚れる要素がどこにある？
過去に因縁があるわけでもないし
命の恩人でもないし
そんな事・・・
小説だったら、いきなりすぎて、
「読者が感情移入できない」って文句を言われる展開だ。
もしミラと出会い方が変わっていたら・・・
「きっと声すら かけられなかっただろうな・・・」
ミラを中心に盛り上がる北支部面々
辺境の村から帰ってきた ひとり部隊 の俺
会話に混じれず、笑い声に合わせて笑うふりをしてみたりして
偶然目が合ったら軽く会釈する程度・・・
やめろー
心のモヤモヤは自分の中に残り続ける・・・
俺も・・・
シルド先輩みたいに爽やかイケメンなら良かったのに・・・
シルド先輩は盾しか持たないけれど
俺も『こっち方面』では防御一辺倒だな・・・なんて
・・・
軽く思いついたジョークだが、自分へのダメージがすごい。
振られちゃうのかよッ
